アニメ「七つの大罪」公式サイト

それは、罪なのか―― 罪の王道ファンタジー、堂々開幕!!

Music

サウンドトラック

〈このサントラについて〉
『七つの大罪』の劇伴では、「イギリス」というお題をいただいたので、それも含めて、いつもとは違うアプローチをしたいと考えました。また、これまで自分は劇伴にボーカル曲をいくつか入れることが多かったのですが、今回はあえてボーカル曲は減らし、インストにこだわろうと決めました。なのでサントラの収録曲や収録順についても、これまでのサントラのような構成にはしにくくて頭を悩ませましたが、その分、新しい挑戦ができた一枚になったと思います。

1. Perfect Time

この曲だけは、作っていて「どうしてもサビにボーカルがほしい」と思ったんです。一曲まるまるボーカルが入るわけではありませんが、『七つの大罪』ではほぼ唯一のボーカル曲ですね。第1話でこの曲のボーカル部分が使われたときはうれしかったのですが、「エリザベス」という歌詞があるので、これをエリザベスのテーマだと思われている方もいらっしゃったようです。でもたまたま「エリザベス」という歌詞から始まっているだけで、実際にはメリオダスのテーマとして作っています。あとボーカルが入る前、曲の前半部分は、「イギリス」というお題を汲んでケルトっぽいフレーズを入れています。過去の作品では、ここまでちゃんとケルト音楽を取り入れたことはなかったので、新鮮な気持ちで作ったお気に入りの曲です。

2. 7角:the1

作品タイトルでもある「七つの大罪」のテーマ曲として作りました。一曲目の「Perfect Time」はメリオダスのテーマであり、作品のメインテーマという意味合いで作ったのですが、こちらもそれに近いものがあります。最後の17曲目「Big罪罪罪罪罪罪罪」も同じく「七つの大罪」をテーマにした曲ですが、どちらも作品のイントロダクション的な雰囲気が出るように意識しています。

3. 銅鑼Gong4N

よく毎回のアバンで使われている曲ですが、元々は、「追撃戦」というイメージで、バトルシーンの曲として作りました。自分としては「7角:the1」のほうがアバン向きかなと考えていましたが、こちらの方がアバンに使われていて面白いなと思いました。オーケストラ曲でバンドネオン(※楽器の名称)をフィーチャーしているのですが、「Perfect Time」と同じく、個人的に気に入っている曲ですね。

4. dEvilGODfamily復活動

前半と後半とで2つの曲が入っていますが、どちらも「魔神族復活」みたいなイメージで作っています。そのうちの後半の方には声が入っていますが、これは僕と事務所の社長の声です(笑)。具体的な歌詞はその場で即興でつけたので、語感や響きだけで考えたところが多くて、とりあえず怪しい感じが出ればいいかな、と(笑)。でも「大罪」と言っていることは、聴いていただければわかると思います。

5. 世紀4

リオネス王国が聖騎士を使って何か画策をしている、というイメージで作ったオーケストラ曲です。「重たい雰囲気で」という発注だったので、ちょっと暗い感じで作っているんですけど、リオネス王国の歪みのようなものも表現しようと、サスペンス調にして攻めていった感じです。

6. YoSay&B→A

後半部分はバンが牢屋に入れられているところや脱獄するところを想定して作っています。前半部分は、バンとエレインの回想シーン用の曲なので、曲名もそれにちなんでつけました。ちなみに曲名のうち「B→A」の部分は、バンのことでもあるんですが、音階で言う「B」と「A」の音を繰り返して使ったから、という意味も含めてあります。「N」まではさすがに無理でしたけど(笑)。バンというキャラクターにちなんで、意識的に「B」と「A」で作りました。

7. 广2tree02 ネ日|-血

発注のメニュー表では「魔神の血」ということになっていました。なので魔神族をイメージさせる曲ですね。この曲には叫びというか掛け声が入っていますが、前半から中盤にかけては、僕がひとりで声を入れています。言葉としては「ドラゴン・シン」、「サーペント・シン」などの七つの大罪を言っているのですが、僕の声だと知って、みなさんががっかりしないか、ちょっと不安です(笑)。終盤は「ザイ」や「シン」など、罪に関する言葉が入っていますが、こちらはレコーディングに来てもらったバンドメンバーに「ちょっと手伝って」とお願いしました。僕の場合、そうやって身近な人に参加してもらうことが、けっこうあるんですよ(笑)。

8. KAN594

バステ監獄にいたウィアード・ファングの4人組の曲です。発注のメニューには「変態の攻撃」って書いてあったんですよ(笑)。妙な攻撃をしてくる敵だということで、怪しい雰囲気を意識して、アグレッシブというか、ほかのバトル曲よりも雰囲気の違ったオーケストラ曲になればと考えて作りました。

9. Eri0ne$

エリザベスのテーマで、お気に入りの曲のひとつです。実は10年くらい前に作ってストックしていた曲なのですが、メニュー表にあった「エリザベスの心情や意志、信念を表すような曲」という発注に合うんじゃないかと思い、新たにアレンジを加えた上で使いました。メリオダスからセクハラをされているときのエリザベスではなく、彼女が前向きにがんばって活躍するシーンをイメージした曲になっています。

10. 駄メ男rIs

メリオダスの曲ですが、シリアスやバトルではなく、エリザベスにセクハラをするときなどのコミカル寄りなシーンを想定しています。ここ最近自分が関わった作品には、あまりギャグパートがなかったので、こういった曲はなんだか新鮮でした。思いっきりコミカルを意識した曲は久々な気がします。

11. EP←K

前半と後半とで別の曲になっているのですが、前半は「銅鑼Gong4N」の変奏曲と言いますか、バージョンを少し変えた曲ですね。第1話で、エリザベスが騎士たちに追われている場面で使われていたので、曲名はそのシーンにちなんでつけました。後半はマスタリングのときにメドレーになるようにつなげた曲で、元々は別トラックとして作っていました。こういうのもあったらどこかで使ってもらえるかなと思い、僕はこんな感じのピアノのアドリブ曲をよく作るんです。そういった曲はサントラに入れたり入れなかったりまちまちですが、今回は入れたくて、前半の曲と合体させました。

12. Deerン怒&過多6-$

前半はディアンヌのテーマ、後半はホークのテーマです。ディアンヌについては、メニュー表に「大きい楽器を使ってほしい」と書いてあったので、太鼓やティンパニーを入れて、ブラスもチューバでメロディーを奏でています。ホークの方は、「ふざけた感じに聞こえるように」というオーダーだったので、楽器のチョイスでふざけた感じを出そうとしました。曲自体は編成を変えてオーケストラにしたら勇ましい曲にもできるのですが、そこをあえてピアニカやトイピアノ、あと個人的に持っていたけどなかなか使う機会がなかったアンデスという楽器などで演奏しています。

13. mouth×宣華 ○2LI

「バイゼル喧嘩祭り」での曲です。文字通り「祭り!」って感じが出ればいいなと考えて、「ホッ!」「ハァーッ!!」みたいな掛け声も入っています。これは、僕と事務所の社長と、ギターの椿本くんの声ですね(笑)。女性の声も入っていますが、そちらは知り合いではなく、打ち込みで作ったものです。

14. OH92&HrBrM

リオネス王国と、ヘルブラムの曲ですね。今回は全体的にイギリスをイメージして作曲しているので、オーケストラではバグパイプを使っているのですが、それが顕著に出ている曲かと思います。音楽打ち合わせをしたときに、プロデューサーさんから「バグパイプが鳴っていれば、イギリスぽい感じですかね!」と言われたので、「じゃあ悩んだときはバグパイプ鳴らします!」という感じで作りました(笑)。

15. GR雷

前半と後半とで違う曲になっていますが、前半の曲は第8話でのエレインの最後のシーンで使われています。「YoSay&B→A」のリズムをさらに激しくして、リアレンジしたような曲ですね。当初はサントラに入れる予定はなかったのですが、サントラのテレビCMで使われていたので、買ってくれた方が「あれ、入ってない?」とがっかりするんじゃないかと思い、急遽、収録することにしました。そして後半の曲は、ギルサンダーのイメージで作っています。敵役なので威圧感がある曲にしたいなと考えました。シンセトラックやオルガンを使いつつも、変わったことを実験的にできないかと思って、チェロをエレキで繋いで、音を加工しました。

16. らゲ-sin

メリオダスの曲ですが、彼の過去に焦点を当てています。メリオダスの曲は他にも「銅鑼Gong4N」や「駄メ男rIs」がありますけど、こっちはストリングスとピアノで作った悲しい感じの曲になっていますね。

17. Big罪罪罪罪罪罪罪

「七つの大罪」のテーマです。なので「7角:the1」と同じモチーフを使っている部分もありますね。第1話のアバンで使う曲として発注されたので、元々はこちらを先に作ってから、それを膨らませた長いアレンジバージョンとして「7角:the1」を作りました。だからサントラでの収録順も、最初はこの「Big罪罪罪罪罪罪罪」を2番めにして、「7角:the1」を最後にしようと考えていたのですが、ラストとしてはこっちの方がいいかなと思い、入れ替えました。